近畿日本鉄道(近鉄)は、伊勢志摩エリアの活性化を図る目的で観光列車「つどい」車両を用いた「海女(あま)さん列車」を2022年8月〜9月に計8日間運転します。
志摩の海女さんに出逢える
「つどい」は、一般車両2000系(3両編成)の改造により全席窓向きの座席・テーブル、イベントスペースなどが設置された観光列車で、伊勢神宮式年遷宮に合わせて2013年10月にデビューしました。観光客に伊勢エリアから志摩エリアへ周遊してもらうことを目的に、2017年8月までは伊勢市駅〜賢島駅間で定期運行されていました。2018年に現在のシックで落ち着いた内外装にリニューアルされ、名古屋線・湯の山線などに活躍の場を移していましたが、今回は5年ぶりに伊勢市駅〜賢島駅間でイベント臨時列車として復活運行します。
「海女さん列車」として運行される「つどい」の車内には、志摩の海女小屋の象徴である「いろり」の模型が設置されるほか、志摩の海岸風景の写真や資料が展示されます。現役の海女さんが乗車し、志摩の魅力や海女の仕事についての語らいや、記念写真の撮影などで海女さんとふれあう時間を過ごせます(運転日カレンダー、運転時刻など詳細は下の図表を参照)。
「あおさ汁」ふるまいも
車内でのおもてなしイベントとして、乗客への「あおさ汁」のふるまいや海女着体験、クイズ、ガラガラ抽選会などが実施されます。また、バーカウンターでは志摩市観光協会による車内販売が行われ、「真珠貝柱オリーブオイル漬け」「あおさ潮ようかん」「あかもく細うどん」など志摩の特産品を購入することができます。乗客全員に、海女小屋体験施設「さとうみ庵」の割引券が付いた記念乗車証明書が配布されるほか、お土産として「乾燥あおさ」のプレゼントもあります。
「海女さん列車」に乗車するには、運賃のほかに観光列車料金(大人510円・小児260円)が必要です。出発初日の8月20日(土)に賢島駅で運行記念の出発イベントが実施され、ヘッドマークの取り付けや志摩市PRキャラクター「しまこさん」による出発見送りなどが実施されます。なお、今回の「海女さん列車」は、新たな旅のスタイルを推し進める志摩市が予算化した「鉄道利用促進事業負担金」からの助成を受けての運行となります。